資金管理2026.08.17

想定RRと実現Rの違い|Entry・SL・TPをどう記録するか

想定RRはエントリー時点の計画、実現Rは決済後に確定する実績です。同じ『R』を使っても、記録する時点と必要な事実が違います。ここでは、Entry・SL・TPを使う想定RRと、実際の決済結果から求める実現Rを分け、当初計画を上書きしない記録方法をまとめます。

エントリー前の想定RRと決済後の実現Rを比較した図
想定RRはEntry・SL・TPから求める計画値、実現Rは決済後の確定損益と当初リスクから求める実績値です。 画像を開くと拡大できます。

1. 想定RRはEntry・SL・TPで決める計画値

想定RRは、最初に許容する値幅に対し、どこまでの値幅を利益目標としているかを比率で表した計画値です。ロングではEntryからSLまでを想定リスク、TPからEntryまでを想定リターンとします。ショートではSLからEntryまでを想定リスク、EntryからTPまでを想定リターンとします。

計算式は、想定リターンの価格差 ÷ 想定リスクの価格差です。価格の方向が売買と矛盾する場合は計算せず、先にEntry・SL・TPを見直します。想定RRが高くても、TP到達や利益を保証するものではありません。

2. 4つの計画値を同じ時点で保存する

Entry・SL・TP・想定RRは、エントリー前または直後に同じ記録へ保存します。想定RRだけを残すと、どの価格差から計算した値かを後から検証できません。SLを広げた、TPを変更した、分割決済した場合も、当初の4項目は消しません。

No.001 GBP/NZDショートの当初計画は、Entry 2.29858、SL 2.31652、TP 2.24535、想定RR 1:2.97です。これは保有中に公開している計画値であり、実現Rではありません。

  • Entry:実際の約定価格
  • SL:当初の見方が崩れるとした価格
  • TP:当初の利益目標価格
  • 想定RR:当初の価格差から求めた比率

3. 実現Rは決済後の事実から別に計算する

実現Rは、最初に引き受けた1Rに対して、実際にどれだけの損益になったかを示す実績値です。金額で管理する場合、このサイトでは『実際の純損益 ÷ エントリー時点の想定損失額』を基本にします。純損益や当初の想定損失額が確認できなければ、実現Rは未確認のままにします。

単一価格で全決済し、手数料等を含めない単純比較では、売買方向に応じたEntryから決済価格までの値幅を、当初のEntryからSLまでの値幅で割る方法もあります。ただし、分割決済、建値移動、追加注文、手数料、スワップ、スリッページがあると価格差だけでは実口座のRと一致しないため、金額の確定値と変更履歴を優先します。

4. SL・TP変更後も当初RRを上書きしない

保有中にSLやTPを変えると、更新時点の見込み比率は変わります。ただし、当初の想定RRを新しい数値へ置き換えると、最初に取ったリスクを検証できなくなります。変更日時、変更前、変更後、本人が示した理由を別の履歴として追記します。

最終的には、当初の想定RR、変更履歴、実現Rを横に並べます。勝敗だけでなく、当初計画どおりだったか、計画変更が結果へどう影響したかを分けて振り返れます。

5. No.001の実現Rはまだ記録しない

No.001は現在も保有中です。決済日時、決済価格、純損益、実現R、良かった点、判断ミス、改善点はまだ確定していません。Entry・SL・TPから勝敗や実現Rを予測せず、本人から決済情報を受け取った後に別欄へ追記します。

本記事は個人の学習・取引記録であり、投資助言や利益を保証するものではありません。FXには元本を上回る損失が生じる可能性があります。